今から約750年前の寛元二年(1244)に「日本曹洞宗」第一の出家参禅の道場として道元禅師によって開創された、大本山永平寺。
この歴史深い永平寺の門前・永平寺町には「永平寺蕎麦」なる名称もあるほどに古くから数多くの蕎麦屋が点在している。
寺方蕎麦があったという史実はないが、寺に参拝する人のための茶店から発して門前蕎麦として発展していったと聞く。
さて、福井で蕎麦といえば「越前そば」。
越前蕎麦の歴史は室町時代中期の文明三年(1471)。越前の大名、朝倉孝景が一条の合戦の際に非常食として蕎麦を栽培したのがはじまりとされている。本多富正が府中の城主となった折に蕎麦職人を招いて蕎麦栽培を奨励するようになり土地に根付いたと考えられております。
越前蕎麦を代表とする「おろし蕎麦」が登場するのもこの頃のこと。挽きぐるみのやや黒っぽい蕎麦にたっぷりと大根おろしをのせ、つゆをかけていただくのが越前蕎麦。