カテゴリー別アーカイブ: 蕎麦

「浅草人生 そば道場」を読んで人の腹を考えた

現代語訳「蕎麦全書」伝 腹という漢字がありますな。
部首は「つきへん」ではなく、「にくづき」で肉とか体を表してるわけです。
この部首というのは、脳・背・肺とか五臓六腑のいろいろな部分を示している漢字には、この「月」が入ってるわけです。

そこで、「腹」。この右側の「ふく」は文字どおり「ふくれた」の意味で、体の中のふっくらした場所が「腹」というわけです。

そして我々は「腹」を「おなか」と言って、体の中心と言うほど大切にしていますな。
腹をこわせば飯も入りません、何か力も湧かないから、温めてみたりいろんな事をします。
はたまた「腹に一物」と言うことや「腹を探る」とか「腹を固める」「腹を読む」などの諺のような物事を考えているところのようにしている所、つまり「こころ」があるところと考えて「お」をつけて尊重しているようなわけです。

今回ご紹介する書籍の著者は駒形蕎上人店主の平沼孝之氏。

本書の根底に流れているのは一種の応援歌であろうと思われます。

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江戸ソバリエに近づくために

蕎麦と言えば、どこでも細く線条状で出されますが、ずっと前は米の代わりか、そばがきで食べるのが中心だったようですな。つまり、玄蕎麦から鬼皮だけをとった「抜き」だけを米の代わりにして食べる代用品か、それを粉にして練って茹でたってわけです。

そばがきならば、蕎麦粉と水かお湯があれば小生にも不細工ながらも出来ますし、お腹も膨らみますから味を楽しむよりも腹を満たすところで重宝したのだとも思われます。

とはいっても、そばがきの場合だと時折「ここのこれで充分」などと酒とそばがきで帰るお客さんも見たことがあるほどで、いろんな「通」があるものだ。

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他人の知らない蕎麦粉の知識

蕎麦粉がないと、蕎麦の話など出来るものではない。また、蕎麦粉がないと粉の話など興味を持たなかったろう。
今回ご紹介する粉(こな)は、文字どおり粉の話に終始する興味深い書籍だが、まずは蕎麦粉のおさらいから。

玄そばは、外側から順に、鬼皮、甘皮、胚乳部、胚芽という構成になっておりますな。玄そばから、鬼皮を除いたものが、「抜き」。そして、この「抜き」を、挽きながらふるいにかけてゆくと、何種類かの「粉」が出来上がると言うわけだ。蕎麦粉の種類とは、一番粉から三番粉。

一番粉の色は純白で風味には乏しいが特有の甘味や香りを楽しむことが出来ます。「抜き」を軽く粗挽きしますと胚芽の中心部分が砕けてきて、これをふるいにかけて選別した粉。
さらに挽くと一番粉にならなかった胚乳部や胚芽が砕けてくる。これをふるいにかけると二番粉。色が薄い緑色になっていて蕎麦の香りや風味が一番出やすいと思う。三番粉は残り全ての甘皮までも挽かれるから香りは一番強い。

もう一つの粉は、挽きぐるみ。
鬼皮だけをとって、甘皮まで一緒に挽き込むから、色は随分な黒っぽさを見せる。

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蕎麦の発祥地「ここに砂場ありき」

蕎麦の蘊蓄 今日は朝から東京の神田あたりに出かけておりまして、そういえば蕎麦の発祥は東京だと思っていた頃があったなあと思い起こしていたのです。

発祥の地が大阪の西区にあることを知ったのは、蕎麦の蘊蓄という書籍によるもので、当時すぐその場所へ飛んでいったことを思い出します。

これがその時の写真で、横に昭和六十年三月十一日大阪のそば店誕生四百年を祝う会によって建立されたと記してあります。


そして裏側には次のような説明が記してありました。

天正十一年(1583)9月、豊太閤秀吉公大阪築城を開始、浪速の町に数多、膨大を極めし資材蓄積場設けらる。ここ新町には砂の類置かれ通称を「砂場」と呼びて、人夫、工事関係者日夜雲集す。人集まるところ早くも翌天正十二年古文書「二千年袖釜」に、麺類店「いづみや・津の国屋」など開業とある。即ちこの地、大阪築城史跡にして、また本邦麺類店発祥の地なり。坂田孝造 諾

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食べたい7つの郷土蕎麦

いつでも気軽に食べられる。美味い・安い・早いだったか、牛丼ブームやマクドがやってくる前からずっとファーストフード感覚で食べていたソバ。ところが1997年だったかある日、乙訓JCの 橋本光夫先輩に誘われて「かんだやぶそば」に行き せいろうそば を頂いた。
するとあの淡い緑色をした蕎麦が登場、このツユは一体何だ、蕎麦の粋とはと、興味が広がってきて、こだわり無く口にしてたソバも、評判を聞きつけてこだわった選択をするように変化してきた。

それからというもの店までの景色や周辺の文化施設や史跡・自然など店に行くまでの道のり、また、店で出される蕎麦を興味深く見はじめて、ついに粉や粉の挽き方、打ち方、茹で方、水、香り、つゆ、薬味など、細かい事も気になりはじめ、蕎麦はいうのは、その土地の特色も楽しめる素晴らしい食べ物なんじゃないかと思い始め、これは出張の際に味わう蕎麦にも影響し始めてきたのです。

さて能書きはここまで。
そこで今回は、食べたい7つの郷土蕎麦を北から順に記そうと考えております。
いわゆる「変わり蕎麦」じゃなくて「地域の特産的なお蕎麦」ですが、健康にも大変宜しいお蕎麦のこと、是非ご覧下さいませ。

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出石そば 皿そば 出石山下

出石皿そば食べ歩きマップ巡り第22番

このお店は何よりもダシが良い。
それに蕎麦の香り高さと言えば、出石で3本ゆびに入る、そしてソバ湯も良いのですからお勧めです。

そもそも、出石のそば屋さんは、どこも一緒、どこで食べても一緒だよと言ったのがおりましたが、もうねアホかと、思いますよ。

全て違うのです。同じ店名なのに支店名が違うだけで、天と地のひらきほど、蕎麦・薬味・ソバ湯・出されるお茶など、すべてのお店が違うのです。

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出石そば ドライブインいずし

出石皿そば食べ歩きマップ巡り第21番

蕎麦屋さんに限らずとも、食事に入った店で嫌な思いをすることも間々ある。

それは、思っていた味でなかったりとか、店員さんの態度が云々とかといったことであって、そこには必ず比較している自分がいるから自省すべきだろう。比較したことを批評するほど人が醜く見えることはない。そしてそう見られたくない事を知っていて、多くの人は賛成も反対も主張せずに店を後にする。

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出石そば 天通

出石皿そば食べ歩きマップ巡り第19番

目抜き通りにあるお店。
ガイドブックを持たない観光客は、いかにもここに入ってしまいそうな立地にある。

さてこのお店は自家製粉手打ちの店。十割蕎麦も出すお店だが、これはまだ味わったことがない。
個人的に出石そばとあうソバつゆとは、コンブと鰹の香りが立っていて、蕎麦と口に入れたとき丸いまとまりを感じる組み合わせ、そういった意味でこのお店のダシが僕に正直なところ合わないせいでもある。

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