カテゴリー別アーカイブ: 宮崎の蕎麦

「そばがき」これが蕎麦店をおすすめできるワケ〜しみず

この店の住所は「橘通」であるが、いわゆるニシタチではなく、ヒガシタチ。
橘通はニシとヒガシにわかれていて、ニシタチのにぎやかさとは反対にビジネス街になるから夜などはひっそりとする。

「橘通2丁目」交差点を東に入る。すると一筋目の右向かい角にシックな建物がある。コンクリートので壁面で囲まれた二階建て、ここが「蕎麦処 しみず」である。

「吟匠庵」についての日記でも書いたように、この店も一茶庵の手打ちそば教室プロコース卒業生の店舗紹介に名を連ねるが、ただの卒業生ではない、いぶし銀たる風格が「しみず」のオヤジの「そばがき」に備わっている。

その「そばがき」には滋養さというか、宮崎の蕎麦文化を引っ張ってきたであろう、清水さんの人なりを感じさせていただいたのです。そもそも蕎麦の魅力は、蕎麦切りだけで測れないと思う事があって、むしろそば店ではこれだけを食べる場合もあるほど好きだ。
この作り方は、蕎麦粉を多量の水で溶いてから煮る、もしくは、熱湯で溶いて煮えた状態にするかの、簡素な食べ物で、そばきりよりはるか古くからある「そば食」。故片倉康雄氏は「手打ちそばの技術より」にてこう記している。

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椎葉産の蕎麦粉。そばや吟匠庵。

宮崎神宮は、天皇を祀る神社であり、一の鳥居を徹瞬間に身が引き締まる思いとなる。
絵馬を掛けさせていただいたあと社務所の巫女さんに「このあたりでうまい蕎麦屋さんはありませんか?」といつものように聞いてみた。すると自信をもってオススメいただいたのが、この吟匠庵である。

道案内の通りにあるくと、2分で着いたこの店は、どちらかならおしゃれな感じがするお店。
教えていただいたのは若い巫女さんだっただけに、”味よりも雰囲気”でオススメだったのか、と期待度のハードルを下げて席に暖簾をくぐる。
しかしまず目に入ったのは「今日のそば粉”椎葉産”です 店主」の貼り紙。これは意外だった。

何故意外だったのかと、これを申しますには少し蕎麦の話しから”回遊”する必要があります。

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宮崎の京都ダシ。蕎麦もおいしいがお土産が面白いそばや哲心。

宮崎の人気土産品といえば、地鶏や太陽のタマゴ、冷や汁や牛筋味噌煮込み、チーズ饅頭となりましょうか。しかしボクは「哲心」の饂飩にする。ただしここは蕎麦だけを出すおソバ屋さんであります。

こちらのご主人、京都は祇園で10年間の料理修行の後、郷里である宮崎に「そばや哲心」を開き四半世紀のお蕎麦屋さん。ここでお蕎麦を楽しんでから「持ち帰りの饂飩」を注文する。この感覚が面白いのです。

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このカテゴリ「宮崎の蕎麦」について。

宮崎で麺を食べるなら?とタクシー運転手さんに聞けば釜揚げうどんかラーメンを勧められることが多い。しかし蕎麦を打つ運転手さんに出逢ったことがある。
「宮崎では良い蕎麦を手に入れることが出来る」なので自分で打つそうだ。

それまで宮崎県に蕎麦のイメージなどなかった。だから、椎葉村三股町の蕎麦畑、そして宮崎市の檍地区(あはき)で「そば畑」などを見た時には驚いた。

特に檍地区の蕎麦畑は異業種交流グループ「バルシードあおき」の皆さんが地域活性化のために種まきから収穫までできる「そば街道」づくりに取り組んでおられ、その結果として地産地消の働きが機能している。

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