小生の学生時代、錦を上がったあたりにあったお店。
カレーうどんがたまらない、海老もどでかい。長くて太かった。
暫くして行くと閉店していたので諦めていたのだけれど、以前、必死で「聞き込み」を致しましたところ、現在の六条新町のお店が同じ系列である事が判りました。
そして通い始めてもう何年だろうか。
ここ『招福亭』さんは、きっと60年はあるお店。
小生も半分くらい、学生からの期間を足すと30年近く『この味』に通っていることになります。
なので、全てのメニューを紹介したいほどのお店、と言うことになりますけれど、あえて、ひとつに絞るなら、写真の「カレーうどん」がお薦めです。
茶そばのお店なのにと、疑問を持たれるのかも知れませんが、理由があります。
思い出のお店の時よりは海老が小さくなりましたが、全く同じ「カレーうどん」の味わいが楽しめるのです。
鰹だしとカレーを合わせながらといてゆくからこそ、スパイスのフレッシュな香りがするカレーうどん。
依然と変わらず、と言うよりよりも、一層スパイスに深みが出ていて、あとの胸やけなんぞ一切いたしません。
そして、あとひとつ。
冷麺は、こちらの名物である「茶そば」を使用。
トッピングは、焼き豚・キュウリ・海老・玉子・レタスとあっさりしているが、海老と焼き豚は特に味わい深く、絶妙の酢加減で出来上がっています。
タレの酸っぱさと旨味がレーメンのボウルのなかで京都らしさを感じさせてくれるのです。
もしもはじめて行かれても、落ち着いて味わって頂くことも出来るでしょう、お店の雰囲気と奥さんの味も相まってたのしくなるためです。
昔からある京都の店。観光でお見えの方には不向きかとは思われますけれど、古の京都を楽しんだり本物の町屋で食事をされたいお客様はこちらにお連れすることが多いのです。
なお、小生が人に説明をするとき、「新町の六条を下がった東側、風呂屋の南側」とご案内するのですけれど、およその方は電話をしてこられるほどわかりにくい場所です。下の地図でよく確認されてから行かれてくださいませ。丼もとても美味しいですからご一緒に京都らしい『衣笠丼』。これもオススメです。
お蕎麦とのセットメニューも有り、ですけれど小生はスタンダードに衣笠丼のみをじっくり味わいます。
さて、衣笠丼(きぬがさどん)と申しましてもピンと来ない方もおられますね。
写真は、まるで、親子丼ぶりのようにも見えますが、卵の黄色さがその通り、しかし鶏肉が中に入っているのではなく、その中にあるのは豆腐のお揚げさん。
これが、鰹やら昆布の出汁がギュッとつまって丼に変化するのであります。
この衣笠丼。衣笠丼とは京都の衣笠山が発祥です。真夏のある日に雪景色が見たいと、衣笠山に白絹をかけて模したとの故事と、化かすような意味合いが基になっているらしいと聞いたことがありますけれど、定かではありません。
それはともかく、お揚げさんが大好きな京都の文化による食べ物であろうと思い、また、衣笠丼を味わうにはまさに、なんと言っても京都らしいこの店が最適であろうと思うところです。
新町 招福亭
京都市下京区新町通六条下る艮町891
075-351-6111
横浜在住のバイク乗りDaisukeと申します。
自分のブログに大阪の友人から【衣笠丼】のコメントがありまして、ググったところ瀬戸 啓一朗さんのブログに行き着きました。
衣笠丼、とても美味しそうですね!
京都に行った際には是非食してみたいと思います。