蕎麦切塩釜

小生が通い始めて5年は経ったかと思う。
いつもの曼殊院さんへのお参りの帰り道、一乗寺の中谷さんで昼食をとるのも定番ですが、余裕があるときにはもう少し足を伸ばします。
白川通りを南へ下がって、北大路通りを右折、西の方向へ700メートルほど。「高野」交差点を右折いたしますと、いわゆる「京都のラーメン通り」(ラーメン街道)。
右左には「小昼」「鶴はし」「珍遊」「天天有」「天宝」「高安」などがあります。
そして、それらに並ぶ行列を横目に見ながらもう少し走りますと、今度は先ほどの若い方々が並んでいたラーメン屋さんの客層とは違った、小生のような年齢の方も並ぶ行列が見えてきます。
それが、今回ご紹介する『蕎麦切塩釜』です。

ここのおソバ屋さん。今流行のおソバ屋さんではありません。
むしろ、様々なことを考えさせる、そば屋である。

たとえば、あなた。
昔のそば屋さんに、何を求めてました?
ツユの豊かさだろうか、それとも繊細さだろうか、キレだろうか。

蕎麦の麺自体にはどうだろう。
蕎麦の麺に、香りを求めていただろうか、喉越しを求めていたのだろうか。

始めてこのお店で蕎麦をいただいたとき、この様なことを頭の中で考えていたことを思い出します。

蕎麦を覚えはじめたのは東京。
その当時、蕎麦を頼んでも直ぐには出てこなかったから、それまで板わさや天ぬきで酒を楽しみ、2本目くらいになったら盛り蕎麦を頂くようなことをしておりました。

蕎麦を教えてもらった人に、そうすると粋だといわれたからであって、そうすると以前より味わえたためだ。
なのでそれ以降、蕎麦の産地に行くごとに、この方法で通を気取りながら食べております。
そして、ツユや麺に求めるもの。これは現在でも益々と増やしつづけて現在に至っているようなものです。

さて、お店の紹介で、この様なことを記しますのには意味がありまして、ですね。
実はこのお店。

全部、ぶっ飛ぶびます。
当たり前のように香る蕎麦の香り、そして目近節の香りも当たり前。
生粉打ちは20食までの限定だけど、これもうまい。


更にここは、店の内外ともに、古い暖簾を使用したり、蕎麦打ちをするスペースがオープンになっていたり、テーブルメニューもそれぞれ味があるものも使用されている。
しかし、ここは家族連れの方が多い、家族で食べに行く場所となっているのだ。
だから、一人で行っても四人テーブルだ。なので、この店はカップル若しくは家族向きである。
『蕎麦切塩釜』は、どう考えても近所のそば屋なのだ。気軽に行ける旨い蕎麦屋なのである。

呑む方には、「鄙願」がある。
蕎麦用の酒というイメージがある「ひがん」が千円と少しでいっぱいです。

今回すんなりと入れたのは、2時前だったからかと思われますが、生粉打ちが、小生のためにと言っても過言ではないように、ラストの分を頂けまして、どうも有り難うございました。

京都市左京区一乗寺西閉川原町29-13
075-721-2966
11:30 15:45
18:00 20:45

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蕎麦切塩釜 (そば / 修学院、一乗寺、松ヶ崎)
★★★☆☆ 3.0

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