最近興味が出てきたチベット特有の宗教ポン教。
この宗教の神像や曼荼羅、儀礼道具などを展示し、その世界を紹介する企画展「チベット ポン教の神がみ」が、4月23日から国立民族博物館で開催される。
ポン教は中国チベットの自治区全域、四川省、甘粛省、青海省、雲南省からヒマラヤ南麓にまで広く分布している宗教で、元来はチベットの主流宗教だったが、仏教が伝来して8世紀以後は迫害されるなどして少数派となった。
しかし、チベット仏教の中に、ポン教に由来する思想や儀礼が随所に見られ、古いポン教徒が用いた系統不明の謎の言語「シュンシュン語」は、チベット語の成立に大きく影響したらしい。ポン教はチベットの基層文化のひとつとして、国際的にも関心が高まっている。
この企画展では主にポン教の神々の図像を展示し、歴史、教義、儀礼なども解説される。日本ではほとんど知られていないポン教を知るには良い機会になるから今から楽しみだ。関連イベントとして企画展「チベット ポン教の神がみ」関連として研究公演 ポン教の本質を探る 4月26日には、ポン教の高僧と小説家夢枕獏さんの対談、29日には一橋記念講堂で研究フォーラムが行われるから、今、それぞれ申し込んだところ。楽しみだ。