大津市内から、信楽方向へ。山道を入って20分は走る。
すると、「手打ちそば」ののぼりが見えてくるから、すぐにお判りになるだろうと思う。
ガードレールからそれて、側道へ。
まるで、山あいの農家のような出で立ちの店が現れる。
わざわざ、ここまで来るのは、その値打ちがあるからこそ。
大津で、いや滋賀県で蕎麦なららここだろうと思っているから、ここまでくる。
いつも混雑している店で、たいてい数人は外でお待ちのお客さんもいる。
やっと入れる店内には、囲炉裏。そのまわりに八名。
純民芸調で落ち着いたテーブルが二つ。四名掛けだから合計で十六人がゆったり座れる店内は、ホンノリとした紅色のぬりがべを基調として落ち着ける。
蕎麦は、丸岡産の玄そばの中でも、より小さなものを使用して、風味の高さにこだわりをもっているとのことで、角がシャキッと立つ太めの蕎麦切り。
それが、もっちりとした食感でそばの良い香りがする。
店員さんの、「お塩のみでお召し上がりになっても美味しいですよ」との控えめな勧め方も気持ちいい。
店主の、藤井作美さんは、石川県の「南郷 山英」にてい修行されて、本当のそば好きに来ていただければと、この離れた場所で開業されて、来年で五周年。
古さと新しさを融合した名店になって欲しいと願っております。
さて、温かいのは、釜あげそば(1200円)のみ。
釜あげそのものの蕎麦が、生玉子とゆずが、熱いつけつゆの中に入っていて、中にツケで食べる逸品でおすすめ。
にしんそばや、盛りそばもいい。
ただ、かえしは、ヒガシマルのお醤油らしく、これはやはり「そば膳」あたりに変えていただければ更にボクの好みにはなるのだが…、などと、まあこれは小生の我が儘と言うことで。
生粉打
作美
滋賀県甲賀市信楽町宮尻185−3
0748−84−0058
1130 1500
毎週水・第3火休
祝日営業翌日休
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