前回の、「子どものために、防犯マップ&防犯マニュアルをつくりましょう」のつづきです。
さて、不審者の子どもへの声かけは、年々多様化しています。
声かけのパターンを知って、対処法を子どもに教えておきましょう。
これら、声かけのパターンは、地域別にもことなりますので、まずは、別に記してある子ども安全情報のリンク集をごらんください。
リンク先は、小学生や児童の保護者向けに作成されている安全対策のページで、その後紹介を北から順に記してあります。
またリンク先には、発生した声かけ事案の情報をリアルタイムに掲載している警視庁や警察庁のサイトや、声かけ事案が起こればすぐに登録してあるメーリングリストに知らしてくれるサービスなども多く紹介されていますので参考になります。
声かけ事案のなかでは、次のような事例が多くあります。
- ゲームを買ってあげるから、一緒に行こう
- 携帯電話をあげるから、一緒に行こう
- 向こうに変わった動物がいるから見に行こう
- うちに子犬が生まれたから見においで
- 近くにコンビにないかなあ?
- お母さんが呼んでるから代わりに来たんだ
- お母さんが入院したから迎えに来た
- かわいいね、などと言って写真を撮る
また、子ども安全情報のリンク集をご覧頂けるとわかりますが、実際に声かけ事案が起こった危険な場所なども随時掲載されますので、ときおりのチェックも有効策です。
なかでも危険な場所はトイレです。
駅や公園だけでなく、ショッピングセンターや高速道路のパーキングなどのトイレも要注意、また、コンビニやファミリーレストランのトイレでは、扉の先が男性用、女性用と分かれている事もあるため、大きな声も届きづらく、だれでも出入りできるのですから、とても危険な環境になります。きっとかならず一緒に行くようにしましょう。
これからの季節なら特にプールや、海水浴場のなれないトイレ、もちろんエレベーターなどの個室や、デパートなどの屋上、スーパーマーケットのくらがりなど、危険が潜んでいる事を忘れずに、かならずお子さんとご一緒に。
また、危険な時間があることも忘れてはなりません。
子どもが学校から帰ってきて、外で遊ぶ午後3時から6時までは、特に事件が多く起きる時間帯です。また、午前7時から9時までの朝の通学時間も気をつけたい時間帯です。最近では通学班で集団登校をする場合も多くなりましたが、そうでない場合、必ず親がついていてあげましょう。
被害に遭いそうになったら
それでは、いざというときに子どもは一体どうすればいいのでしょうか。
ここでは、特に大変な被害につながる4つのケースをしるしますので、子どもさんとよくよく話を進めて理解を深めておくことが大切です。
- 車の中で人が乗っているけれど、車が動かない
- クルマに乗せられそうになったら
- 不審者が近寄ってきたら
- つかまえられそうになったら
子どもの安全を脅かす犯罪では、多くのケースで車が使用されますので、乗せられないように、連れ込まれないようにする心構えが必要です。そこで、ふだんからクルマの近くを歩かないように教えましょう。周囲に何もない道路で停車しているクルマや、ゆっくりとしたスピードで走るクルマ、(スモークガラスなどで)中が見えないようにしているクルマは特に注意が必要と教えましょう。
大声を出して、とにかく逃げることです。近くにいる大人に助けを求めましょう。
大声は、民家などが多ければ「助けて!」「ちかん!」などが良いでしょう、普段から練習するために、郊外などで練習させておくことも大切です。
万一にも、乗せられてしまった場合は、「泣かない、騒がない、こびない」ことです。子どもにはなかなか難しいことですが、この点も日ごろから教えておきましょう。
子どもが変だなと感じたときは、とにかく逃げることが一番。逃げられないときには「助けて!」「わー!」「いやだー!」と大声を出したり、防犯ベルを鳴らしたりして助けを求めます。
声を出す練習も大切ですが、防犯ベルの音の出し方や、止め方を前もって一緒に練習しておくのも大切です。
この場合も、大きな声を出して周囲に助けを求める事は大切です。
反撃としては、急所蹴りや足を踏むなどがありますが、しょせんは子どもの力。やはり逃げることが大切です。なおその際、相手の気をそらせる方法を話し合って身につけさえておくのも良いでしょう。
それではまた。
次回は、「被害に遭わないためにつくっておきたい親と子どものルール」について記します。
ご提案:もしもこれからの引越をお考えの場合、引越し先でのお子様の安全を守るため、事前に教育・学校関係の実態調査を行う引越し先の調査のサービスを利用されることをお勧めします。