比叡山の連峰は、滋賀県と京都府にまたがっている。
京都側から東山連峰の北端に目を向けると、南は838.8メートルの四明嶽と、848.3メートルの大比叡、北は750メートルの釈迦嶽、794メートルの水井山におわる山の塊となっている。
大比叡の南東650メートルの高さに、無動寺谷の堂舎が展開する。
関東三十六不動巡礼にいながら、比叡山の連峰を頭に抱いたのは、どちらかなら、大比叡とは大いに異なった感覚、つまりどちらかなら中国のお寺の設えを思い起こした違和感からに他ならない。
ここ金蔵寺は、日吉不動ともいう。開基の「智証大師円珍」が、比叡山と同じように日吉社を勧請して鎮護に当てた事に由来している、天台の寺院であるためだ。
しかし、ここにいると鬼気せまる感覚にとらわれる。
まず、下に、ある3つのポイント、そして江戸城にフラグをたてたGoogleマップを記す。
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江戸城本丸跡から、鬼門線上に「目黒不動尊」、そしてこの「金蔵寺奥の院」がある事が判る。
ここには、「不滅の法燈」も。
本堂内陣にひっそり灯り続けているのは、伝教大師最燈が灯した不滅の法燈の分燈である。最燈が比叡山を開いた折りに灯した一筋の補の炎が、決して絶やされることなく受け継がれている。
関東の安泰は、この寺院に鎮座するお不動さんのお陰ではないのか。
第5番 清林山 金蔵寺
神奈川県横浜市港北区日吉本町2-41-2
045-561-2037
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