聖護院門跡

今日の聖護院さんは、瓦葺きの白壁の堀越に桜の花がみえまして、外から眺めておりますと印象は春爛漫の武家屋敷を思わせました。
境内に入らせていただくと。いつも美しく敷き詰められている白砂がと桜の花の色がまぶしく輝いていて美しくこころも弾みます。

しかし、『修験』の発刊の辞にある言葉はこの様に浮いて弾んだ心を戒めます。

人生は戦場である。活動の舞台である。この戦たるや、単に銃剣をとって外敵を倒すのみではない。この活動たるや、単に手足を労するのみの活動ではない。学者は心理の刃を以て非真を打破し、医師は仁術を以て病的と戦う。宗教家は法燈を掲げて煩悩罪悪の暗黒を照破しなければならない。

万物はすべて活動しております。
植物も動物も活動していて、その活動は実に命そのものであり、活動がなければ何ものもありえないのです。
修験の道に入り戦うための装束を身にまとい、法螺を吹き鳴らす。
自分をも奮闘させる活動である。

ここは山伏の総本山。
本当は花に染まったこの季節より良い季節があるのかもしれません。

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