蕎麦は技術よりも蕎麦粉〜古都

これから手打ち蕎麦を始めようとする人や、ボクのように習いたての人は、手打ちの技術、つまり蕎麦を如何に製麺できるかによって、蕎麦の味が決まると思っていないだろうか。

蕎麦を打つ技術が優れていれば、原材料や道具などどうであっても美味い蕎麦が打てる。
ボクはつい最近までそう思っていたのだけど、これは大きな間違いだった。
蕎麦の味を決めるのは、「蕎麦粉」である。

うまい蕎麦は、打ち手の腕前以前に、良いの蕎麦粉が絶対必要条件になっている。
これについては、またの機会に記したいと思うが、ほとんどが蕎麦粉で決まるのが蕎麦の味。
美味い蕎麦は、打ち手の技術云々する以前に、良質の原材料が必要になってくるのだと思う。

そして蕎麦屋の側からすれば、これは即座に値段に反映してくる。
ちなみに今現在ボクが使用している蕎麦粉は、高山製粉の「蓼科」(石臼挽信州蕎麦粉1kg\1,785円)を使っている。
これを一人前(125g)に換算して水の分を加算一人前140gくらいにすれば8人前。ということは、一人前223.123円。
これにツユの材料代が一人前300円ほどかかるから、これを足すと原価だけで500円近い。

さて、古都の蕎麦は、一人前700円であり、この値段は出石の中でも特に安い。
かといって、1級の蕎麦粉を使っている。
つまりは、これがこの店の特色。
内装に凝ることなく、地道に出石焼で提供するお蕎麦を提供している。


ゆえに、店と言うよりも、出石の民家に上がらせていただく感じ。
中には大きめの座卓が並べられ、ゆったり30人は入れる畳の間。
お蕎麦は鰹の風味たっぷりのツユによくあう手打ちだった。
突きだしはニシン、サヨリの干物から選べるのでいっぱいやるときも、観光地から少し離れているからゆっくり出来る。

それでは、例によって、蕎麦判定13のポイントにしたがってお店の評価をさせていただいておこう。

運ばれてきた蕎麦の麺 総合評価10点

Point1,麺そのもの
* 際だってできてはないが、形が揃い、水切りがよい…0点
P oint2,口当たり
* 口に優しく、しっとりする(しなやかさを感じる)…プラス5点
P oint3,香り
* 蕎麦の香りが清新である…プラス5点
P oint4,蕎麦の味
* 食べ物の充実した味、穀物のうま味がある…プラス5点
P oint5,こし
* こし砕けではない…0点
P oint6,喉越し
* 蕎麦の喉越しを感じる…0点

辛汁について 総合評価10点
P oint7,辛汁の味
* 蕎麦との相性が良い…プラス5点
P oint8,出来上がり具合
* 奥深さに欠けるが、違和感はない…0点
P oint9,麺との相性
* 麺によく絡み、相性がよい…プラス5点

Point10,薬味について 総合評価0点
* 普通の材料だが、作り方は丁寧(ネギの刻み方等)…0点

お店について 総合評価5点

P oint11,値段
* 蕎麦の品質と比べて安い…プラス5点
P oint12,接客
* 普通…0点
P oint13,店づくり
* 特別感心はしないが、蕎麦の雰囲気をそこなってはいない…0点

総合計25点/65点

古都
0796-52-2224
〒668-0232 兵庫県豊岡市出石町宵田7
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