お不動さんと呼び親しまれる不動明王は、誰にとっても頼もしく力強い存在で、お堂として祠として本当に全国の各地に数多く祀られ地域の人に親しまれる存在であり続けています。
動かないもの、あるいは山のように動じないものを表現した厳しい姿も特徴的で、仏の様相としても珍しい、怒りの表情は人々を守り導くための指命をわかりやすく示している様にも思えます。
より多くの事柄を取り入れていこうとしたときなのに、実際は水でタプタプのスポンジになっていると感じ始めていたころ、何かの本で次のような文を目にしました。それが近畿三十六不動尊の巡礼を開始した動機でした。
大日如来の命を受けて忿怒の姿をした不動明王は、襲いかかる災難に敢然と立ち向かって人々を守り、また悪行に対しては厳しく叱責して、教えを説いただけでは聞き入れようとせず反抗する者に対しては、目をむき、歯を出して、その威力で説き伏せる厳父のような働きをして導こうとする
はじめて若王山 無動寺にお参りした際、久保 泰明 住職から受けた威圧感というのは後々にお不動さんから感じるいわば厳父のようで、ただ座らせているだけでしたけれど、二度三度とお参りを重ねさせていただくと慈愛に満ちた笑顔を感じることが出来るようになりお不動様を目の前に般若心経を唱えさせていただけるようにもなります。
そのころになると、本堂の奥には素晴らしい大日如来。その前に不動明王が鎮座していることにも気づきはじめ、やがて、釈迦如来、阿弥陀如来、十一面観音のお姿にも気づきはじめたのです。
その頃、住職から先達補任のご推挙を受けることになったのでした。
無道寺による三十六不動尊巡礼
(京都山科近畿三十六不動尊霊場24番札所 神遊山金地院 岩屋寺にて)
先達(せんだつ)になる方法
近畿三十六不動尊霊場会の先達とは、近畿三十六不動尊霊場巡礼を数回経験した者であって5名以上の補任予定者と共に巡礼した後、住職の審査を受けたうえで推薦していただいき、霊場会規定の講習を受け総会の際に任命されたものです。
先達のお役目は巡礼者を三十六不動巡礼に正しく案内して行く事にあり、先達、大先達と経験をつんで行く事もできるものです。
通常は年に2回程度の総会がありますのでタイミングを合わせて、チャレンジしてみられるのもよろしいでしょう。