坂村真民先生のこの詩をご存じの人も多いだろう。
「念ずれば花ひらく」。
苦しいとき 母がいつも口にしていた このことばを わたしもいつのころからか となえるようになった そうしてそのたび わたしの花がふしぎと ひとつひとつ ひらいていった
自筆の色紙を頂いてから、自宅にずっと飾らさせていただいている。小生と同じ方も多いのではないかと思う。
先生との出会いは、先輩の蔦谷重直氏からのご縁。
予定していた山下氏が所用で来れなくなり、その欠員補充的な扱いでお連れいただいた。動物病院の岡田先生もおられた。
その時に朴の会の片山さんとのお名刺を交わさせて頂いていたのを思い出す。
それから到知出版社の藤尾社長からタンポポ堂へのご縁を頂いた。そしてあれからも随分と時間ばかりが経っている。
さて、なぜ九州三十六不動めぐりで真民さんのお話しかというと、この詩碑にこちらの御寺院境内にて出会った事によって、とても興奮している為です。
才色兼備の代名詞、吉野の赤門ともいわれる京都の常照寺に第一号碑が建立されて以降、現在、真民先生の詩碑は757あります。
前回のエントリーで、”得たものがあっても実際には永久に残せるハズもありません”などと記しました。
しかし、この詩碑の様に、いま残っていて、更にこれからもずっと残るカタチや人の思いが、あることを思い出したのです。
これに気づいて安心したのです。
いやこれらとて永遠でないと言われる方もおられようけど、その方が何と言われようとカタチのないものも今僕の心には残る。そんなものは特定の人だけの事だとも言われましょう。
だけどそれは般若心経が何も無いというのだけど、その人の心には残っているのと同じじゃないか、つまり、無いものが残ると言うこともあるのだと改めて思うところです。
永遠に残っていて更に広がりをみせている、明日は真民さんのご自宅に赴きお線香をと思います。
第33番
真言宗 不動院 身代わり不動尊
福岡県北九州市門司区吉志171-3