「京都蕎麦スタイル57」について

ここ数年か、お店のガイドブックがよく読まれていて、出版社も食べ物関係なら積極的なようだ。

これは京都に限らず、大阪や神戸などにも盛んで、大変な書籍数、一体どれが正しいのか判らない。
だからもうそろそろ、そんなグルメ本に対して自分の意見をぶつけられる場所があってもいいじゃないか。

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それが、最も鋭いカタチでウェブに登場したのが食べログ

誰でもがお店の評価をしてそれを共有するといった仕組みが面白いから受けた。
およそその基準について様々な意見がわき起こり、その統一性の難しさから閉鎖されていった所謂レストランガイドのたぐいが多いなか、流行語の受賞をしそうなほど良く耳にした、だから小生もこれは利用させて貰ってる。

なぜなら、これらはその記入する側が実際に食べてその感想を記せるから、何よりも信憑性がある。
全てとは言わぬが、その殆どが具体的で役に立つからだ。

だからだろうか、とくに最近のお店ガイドブックにはげんなりすることが多い。

京都検定の影響もあって、注目が集まる京都。
ほかにも、観光のまち京都、修学旅行の京都、陶器のまち京都、など京都というだけど、まだまだキーワードに包まれている。

だから、そのタイトルも大抵凝っていて、それを見るだけでも楽しい。

先日少し大きめの書店に行ったとき、目について興味をそそられる「ガイドブック」があった。
それが、京都蕎麦スタイル57 style=である。

みれば、つい先日、11月20日に京都新聞出版センターから発刊されている。

小生は自称、蕎麦好きの男前中年オヤジなので早速購入、近くのイノダコーヒーで読み始めた。

著者は、熊谷栄三郎氏。今までの著書を見ると渓流釣りや、山釣りなどに詳しいので随分と釣りには卓越していることが判る。しかし、何故ゆえに蕎麦の本が出せるほど京都の蕎麦店を知り得たか、まあ恐らくはインターネットによるところだったろう、しかし見事に偏っていて滑稽だ。

実に変なのだ。

読めば読むほど、も気になる、気になる。
まず書籍の一番後ろ、参考文献として書籍名があるんだけど、これがまず面白い。

・蕎麦の歴史を旅する(柴田書店)
・蕎麦辞典(東京堂書店)

この2冊のどこに、京都のそば屋が掲載されているのか?
これがひとつめの「気になる」だ。

おまけに、スペシャルサンクスに「河村製粉株式会社」とある。

この製粉屋さん。たしかに京都の聖護院にありはする、たがしかし、ここが卸しているような、また使用しているような蕎麦店はほとんど自家製粉なので存在しない。
つまり、熊谷氏が書いたとされるこの書籍には殆ど存在しないのだ。

ならば熊谷氏は一体何を参考にして店を知りえたというのだろうか。

もし、「釣り好きの著者が、京都と関係のない本を参考にして、製粉屋さんの意見を聞いて書いた本」だというなら、あまりにも有名で、且つ穴場的な店をご存じではないか、しかし、それはありえない。

なぜなら、つい最近に出来てまもなく、また、ネットでしかその存在が知られていないはずの、「遠来」や「あずみ」「隆兵そば」など、何故知ることが出来たのか、それに「しも村」だって、随分新しい。とても不思議なのだ。

京都発、「おししい蕎麦」見つけました。

全ての57店舗すべての紹介文を読んで、あらためてオビに書いてあるこのコピーライティングをみると、なんだか、誰がみつけたのだろう?そして、誰が味わったのだろう?と不思議に思えてきた。

そして紹介されていた店の全てとは行かないが、大半の店主を存じ上げているから、いつ頃来たのか、また、何を食べたのか、どんなことを聞かれたのか、など、聞き合わせの上その整合性をみてみたい。
これを宣言して、記すのだから、もちろんこれのレポートも加えてゆこう。

この書籍のオビに「蕎麦工房 膳」の写真(蕎麦)を使用したのは大変満足だ。これは大変理解できるところであって、大絶賛であるのだが、。

さて、どこから聞き合わせに行くか…。まずは、著者が本当に訪れてたかどうかの確認だ。

「京都蕎麦スタイル57」について」への2件のフィードバック

  1. takt

    初めまして、最近「京都蕎麦スタイル57」2007年4月再版-を購入して読み出したばかりの者です。
    さて本ブログでは著者を熊谷栄三郎氏とされていますが、この点が気にかかります。
    初版は見ていないのですが、再版本の奥付には、編者―楽楓堂編集社、取材・執筆―誰某と4人の名前、コラム執筆に熊谷氏の名が挙がっていますが、作者や著者の項目は見当たりません。熊谷氏は序文とコラムを書いたものの作者ではないようです。従って必ずしも同氏が自ら各掲載店を見つけて訪れたというものではないのでしょう。

  2. Keiichiro Seto

    小生の記憶にはご指摘のような編者などの記載がありません。
    もしも「変化」しているならこれも不思議なのですが、現在、小生所有の本を探しております。
    ゆえにハッキリとはお応えできないので少々お待ち下さいませ。

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