どうだろうか、降りられるのだろうか。
そう少し不安に思う事が多い空港、これが但馬空港だ。
飛行機が降下を始めるととても分厚い霧がある。それに、伊丹空港から但馬空港へのJAC2321便の使用機材SAAB340BはJALの中でも小さい方から二番目。離陸はまだしも、着陸の時というのは何とも言えぬ振動を感じる。
着陸の際、「ガシャーン」という高音が機内が響き渡る。「Q400」や「CRJ-200」の場合はそうでもない「ズーン」と低音なので個人的にはまだ安心なんだけど、はじめての時このガシャーンに横揺れが加わったものだから随分ドッキリした事を思い出す。
それからも数回搭乗しているが、時折はこいつを巧く、そして滑らかに着陸させる機長さんもいる。
きっと繊細で且つ義務感のあふれている方なのだろう、そんな時はとても安心したフライトでむしろ離発着も含めて快適である。
到着するコウノトリ但馬空港の時刻表をご覧になるとお判りのように、ここは大阪伊丹空港からしか飛行機は来ない。
便も朝と夕方の2往復のみ。朝の便が8時30分で帰りの便が18時05分に出発。それぞれ搭乗してから30分前後のフライトだ。
到着ゲートをくぐればバスが待っていて、そしてバスにのれば自動的に豊岡駅へ到着するから、ウォークライドっぽくて楽しい。
乗車時間は15分ほど。豊岡駅前に着いたら、そこからは様々な観光地などへも行くことが出来る。
城崎マリンワールドや蕎麦で有名な出石、他にも豊岡市周辺には多くの観光イベントが年中に渡って開催されている。
ここで、帰りの話しをしておく。
但馬空港から豊岡駅への移動方法はバスであるから、豊岡駅から但馬空港への移動方法もバスになる。大阪伊丹空港への帰路便JAC2324発車時刻は17:20で、この時間にさえ気をつけていれば日帰りにてこの辺りの観光が出来るわけだ。
たとえば、城崎温泉に行くならこうなる。
大阪伊丹(08:30)-JAC2321-但馬空港(09:10)
但馬空港(09:20)-全但バス-城崎温泉(10:05)
↓
城崎温泉(16:50)-全但バス-但馬空港(17:35)
但馬空港(18:05)-JAC2321-但馬空港(18:40)
これなら現地での滞在時間が7時間近くもあるから城崎温泉を堪能できる。
城崎温泉七つの外湯めぐりでは様々な由緒とその湯の効能を楽しむことが出来ますし、また、おすすめ観光モデルコースも余裕でこなせます。
出石そばを食べに行くならこうなる。
但馬空港から蕎麦で有名な出石への直通バスはないから、この様な順で一度乗り換えとなる。
大阪伊丹(08:30)-JAC2321-但馬空港(09:10)
但馬空港(09:20)-全但バス-豊岡駅前(09:35)
豊岡駅前(09:59)-全但バス-出石(10:35)
↓
出石(16:45*1)-全但バス-豊岡駅前(17:14)
豊岡駅前(17:20)-全但バス-但馬空港(17:35)
但馬空港(18:05)-JAC2321-但馬空港(18:40)
*1.イベント時期によっては渋滞して時刻表が乱れる。そのため豊岡から但馬空港までのバス時間が気になる場合早めにした方が良い。出石からのバスはほぼ30分間隔で出発している。
出石での滞在可能時間は6時間。周辺の自然をはじめとして出石城下町や出石蕎麦などを楽しむことが出来ます。
近畿地方の天気図。これを紹介する際にはこの豊岡あたり、つまり北近畿も含まれる。
今最も大切にしてゆきたい地域です。
さて今年がはじまって以来ずっと「出石そば伝来300年祭」にあって、特に11月3日の文化の日は「第36回出石お城まつり」が開催されていました。
ご存じの通り出石は、江戸時代5万8千石の城下町として栄え、現在でも数多くの史跡が残る町並み残しています。
ここを舞台に毎年11月3日には恒例の「出石お城まつり」が開催されていて、様々なイベント、文久三年(1863)出石藩の藩主 仙石久利(せんごくひさとし)公の夫人が初出国の際、江戸の赤坂奴をお伴して帰国されたのがはじまりと言われています。
「子ども大名行列」ではきらびやかな衣装を身につけた殿様、奴、小姓などの行列が練り歩きます。「大人行列槍振り」の【インサヨーイ・イーヤットマカセ・ヨイヨイハーヨーイ】の独特の掛け声と絶妙な槍さばきは圧巻です。
また、出石そば伝来300年祭を記念して、姉妹都市長野県上田市より「かっぽれ」や「信州上田真田陣太鼓」も参加、特に信州上田陣太鼓では、バスで一晩かけて到着されたとのこと。
小学校2年生の女の子が一心にバチをふるう姿やその迫力に感動し、涙がこぼれるほどでした。
当日は城下町仮装・槍振り体験、長野県上田市物産展や農業団体などの展示即売会も併せて行われ、町内はお祭り一色に染まり、終日賑わうこのお祭り、来年も訪れてみたいなあと思うのでした。