甘味 手打ち蕎麦 しも村

上醍醐寺のお参り。ここには行ったものしか判らぬ感動がある。
途中の亀さんへのご挨拶や、滝のところにおられるお不動さんのところでの一休み。

准胝観音さんにご挨拶をしてお目当ての五大力さんの前につく頃には、もう充分な勇気を頂いたり、元気にさせていただいたり、すっかりいつもの平常心を取り戻させていただいたり。

そして、行き交う人の多くからいただくというか、学ばせていただくことがあるのです。
それは「継続するということ」。この参道には毎日毎日この険しい山道を上り下りする人が多いのだ。それも日課としている人が多い。

まあ小生なんぞは、ヘロヘロになりながらゼェゼェと登山するのだけど、「おはようございます」と元気なかけ声をお掛けいただきながら、サラッと追い抜いてゆかれる。年齢のことを記すのも何ですが、およそ平均で60歳前後の男性や女性がほとんどなんですよ。

だって小生の知る男性のお一人は76歳、バスで京都市内から通っておられる。
それも、五大力さんにご挨拶してから、8時には出勤しておられる現役の会社会長さんなんですね。
このようにご紹介すればキリがない程、元気な方が多い。
もしもここの朝起きメンバーでチームでも組んだなら、今の季節、どこの運動会でも優勝間違いなしではないかと。その様にも思っておるわけです。

さて今回、そんな醍醐寺の門前にあるおソバ屋さんの紹介なのですが、名前を「しも村」さんと言います。

しも村さんは、蕎麦と甘味のお店。
出来てから5年目くらいではないかと思います。お蕎麦は北海道産の二八を楽しむことが出来るのです。

今回お蕎麦のお店をご紹介しているというのに、なぜが醍醐の山を登る方のご紹介を先に致しましたのは、小生なんぞが申し上げるのも全くの僭越至極。ご主人がいつも変わらぬ雰囲気を保ち続けておられる為なんです。

はじめてこのお店の暖簾をくぐらせていただいたのが4年前くらい。
その時に戴いたザルソバには、とても良い香りがしていたのです。

そして、随分時間が空いていたにもかかわらず、立ち寄ったあの日にも、前と変わらぬ良い香。もしかすれば更に香りが立っていた。


そういえば香りが立つというのは、よく言われる表現ですが、小生、実のところこの「香りが立つ」という表現に違和感を感じております。

「もの」が持つ香りは、強ければ立つのでしょう、そして、弱くても立つものです。
それが「優しく」「主張して」あるいは「ほのかに」「つややかに」立っていたりするのは、もともとの性質。
だから、それが蕎麦ならば提供する側、お店側が「決めて出される」ことであって、それに立ってるとかどうとか言う事、これに違和感を感じているのですな。

そうではなくて、香りが立つ事でどんな影響を与えるか。これこそが本当に楽しめるかどうかの基準になるように思うのです。
お店が決めて出された蕎麦から香りが立って、その周囲を、「包み込む」のか「調和して」いるのか、はたまたそこで自分という存在に「溶け込んで」くるのか、はたまたその蕎麦は気取ったり「主張して」くるのか。

このバランスがいい加減な感じになったとき、ああ美味いなあと感じられるのです。

さて、このお蕎麦からは二八とは思えぬ香りが立っていて、このお味というのが出来た当初からずっと安定していますかたオススメです。


随分とお山の話しばかり書いて、お蕎麦の話しが短くなりましたが、良いお店。変わらぬ事を学ばせていただけるお店なのです。

「甘味 手打ち蕎麦 しも村」
京都市伏見区醍醐西大路町89
075-573-4755
11:00 16:00
火休

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なお、甘味のお店でもあります。
味わっているご婦人のお声からは、美味そうですよ。メニューを転記しておきます。

蕎麦団子と白玉団子入りの善哉…500円

クリームあんみつ…………………700円

甘味 手打ち蕎麦 しも村 (そば / 醍醐)
★★★☆☆ 3.5

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