京都 栂尾 高山寺

祗園御霊会の山鉾巡行はもう先月のこと、夏の盛りが到来するなか暑い日々は毎日のようで、先日の五山の送り火の暑さはひときわでした。

夏の京都を経験された方はご存じの通り、この地の暑さは本当に格別。
東側、北側、西側と高い山々に囲まれた盆地であるがために湿度も大変高くなるためです。
特に今日。台風の影響とやらで熱い風が京町家の間をヌルっと、そしてダラっと通過してゆきます。

さて、今日は嵐山あたりでお会いする用件がありましたので、少し足を伸ばして夏の高雄へお連れする事にいたしました。

福王子交差点から国道162号線(周山街道)を10キロほど北へ進んだ高雄の周辺には、紅葉の名所『神護寺』や『西明寺』『国宝石水院』、そして国宝鳥獣戯画で有名な栂尾(とがのお)高山寺があります。


このお山を散策しますと、何と言っても風が爽やか、様々な颯声も聞こえてくるようです。


目指すお寺は高山寺。曲がりくねった石段ですが、本当に良く整備されていて安心してゆっくりと登ることが出来ます。


途中の石水院に入らせていただくと、善財童子さんにお出迎え頂けます。
こちらの善財童子さんには様々ないわれなどありますけれど、小生としては観音さんの弟子ともいわれる童子さん説。祇園祭の山鉾「南観音山」楊柳観音とともに飾られている善財童子という印象ですから祇園祭のイメージが強い。

逆光の写真でよく判りませんが、活き活きと育っている夏の光に照らされる新緑の光を浴びておられて気持ちよさそうでありました。

そして。石水院をあとにしますと右へ。さらに山を登ってゆくのです。
一番頂上にある金堂はもう少し、長く急な勾配がある石の階段を登ってゆくと、お釈迦様にご挨拶が出来ます。


ここまで登りきる頃になりますと、ウォーキングで汗腺が開いているせいもあるのでしょう、お連れしたお二人も小生も着ていた服は汗でずぶ濡れ。
おなかもペコペコになってきました。

さて、この様なときに食べたくなる美味いものというと如何でしょうか。
そんなことを考えながら正面の長い石階段をおりて清滝川のほとりまで進みます。

そして清滝川に突き当たったところに、美味しいものがある店に到着します。

山と川の透き通った空気と涼風の中でも、やはり夏の暑さの中ではそう美味いものに出会えず、とうとう冷たいものに頼りがちになりますが、清滝川沿いで食べる鮎はうまい。

こんなときの京都の鮎はうまいのです。
貴船の納涼床も宜しいが、神護寺から栂野山高山寺あたりの清滝川ぞいの納涼床なら、これは美山あたりの若鮎などをお出しいただけて満足いただける。


そして、賀茂茄子。
夏の京都で美味いものと言えば茄子ではないだろうか。小生は特に焼いて食べるのが好きで、その上に赤味噌やら白味噌を使って田楽風にして食べる、もしくは焼いてからショウガ醤油というのもよろしい。
この店では、田楽風で出していただいた。


本来、紅葉の季節には大人気のこの場所も、観光にお越しになる方は納涼床というと貴船あたりをイメージする方が多いのでしょう、本当にがらんとしている穴場スポットなんですよね。だから小生はこちらにお連れすることが多いのです。

何だか、写真だらけになりました。
貴船も宜しいですが、高雄もほぼ同じ気温、今日は神護寺にはまわりませんでしたけど、夏の楼門など本当に美しい、そして夏は特に穴場的ですからお薦めなのです。

『真言宗 1栂尾山 高山寺』
京都市右京区梅ヶ畑栂尾町8
075-861-4204
車なら仁和寺の西、福王子交差点から162号線を10分程度。
公共機関はJRバスで栂ノ尾(とがのお)
大人600円/小人300円/修学旅行生400円
紅葉シーズンは入山料の400円がプラスされます

『とが乃茶屋』
京都市右京区梅ヶ畑栂尾町3
075-861-4206
9:00 17:00 木曜休11月無休

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