過去と他人は変わらない

タイトルが交流分析まるだしでごめんなさい。(ワッキンデイなので)
ただ、今回の内容にはこのタイトルがよろしいかと思われまして、どうぞよろしくお願いいたします。

さて、一般的に考えられている浮気調査とは、「不貞の証拠を蒐集してその探偵費用と交換に依頼主に届けるもの」です。
ところが、小生の言う探偵調査サービスの場合は、これと少し違います。

こうです。
「浮気調査とは、夫婦関係の修復のため、必要最低限に実施する事がある手段のひとつ」。

夫婦間で、弱さをカバーするといった余力が消え、弱さゆえに愛せなくなったという夫婦関係。
それ故に他に愛情を求め、而して他に出会いを求め男女の関係となる。

まず考えて欲しい。
その時に、これら不貞関係の部分がビジュアル化されたもの、つまり報告書に添えられる不貞の証拠写真を探偵に見せていただいたとしても、感情がどうにかなるだけ、つまり冷静な判断などが出来ない状態にしかなり得る要素はありません。

配偶者に、この様なことを感じている状態の時、それが奥さんに対してなら、まず浮気していると踏んでも良い。「確かに浮気の兆候があるのです」。と相談にお越しになる場合、本当のところかなり確率も高いのです。

もしもそうなっているときには、それまでの自分の至らなさなど何処へやら、相手の責任追及に躍起になりはじめて自分自身の感情すらコントロールできなくなるのです。

この時、、正に夫の弱さが露呈する瞬間です。
自分にポッカリと空いてしまう事が予測される心を先に攻撃して埋めておこうとしたりする、そんな時に浮気調査報告書にある不貞の写真など目にしたらどうなるか、これは説明するまでもないでしょう。

繰り返しますけれど、夫が妻に対して浮気をしているように疑問を持った状況で、実際に浮気調査を行ったならば、必ず浮気の兆候なり、証拠なり、浮気の現場なりが押さえられるのです。
だから、こればかり何度も記して申し訳ないけれど、この様な状態の時に、まず浮気の証拠写真を見たとして何になりましょうか、簡単に報告などされますと刃傷沙汰にしかなり得ないのです。

つまり、この時ばかりは落ち着いて行動する必要があり、単に浮気調査を進めるような探偵社に依頼するようなことだけは絶対に避けなければならないのです。

調査費用を支払って何とかしようと依頼した浮気調査なのに、かえって夫婦関係が悪化して離婚するような場合でも逆に不利になってしまうような事もあるためです。
だから、妻が浮気をしているかも知れないと、感じられたときには調査前後に充分に時間をかけたお話しの場を持つことが大切であって、くたびれた夫婦関係というのは、そう簡単に、例えばチンして出来るものでなくって、むしろ鍾乳洞が出来上がるように時間をかけて堆積されているのですから、チャペルの宣誓を思い出していただくためにも、その分の長い手間暇をかけてゆく事も必要なのです。

弱さを補遺できない間柄になってからは随分と久しいはず。
そもそも夫婦の関係には、そのどちらかが相手の弱さを認めて、それを補うことをする事も必要になるのです。

出来ればその弱い部分を見つけて愛することが出来たならば、その夫婦関係に「深さ」と「広さ」が加わるのです。
けれど、それを「ツイツイ」出来ずに過ごしてゆくの日ばかりが過ぎてゆきました。

また、相手からの愛情を素直に受けとる事が出来ない事から、相手の伝え方を変えようとしてみたり、相手の感情表現の方法に、もっと愛情を込めてといったリクエストを出してみたりしてみたのかもしれません。

それは、ちょっとした気遣いや、とげとげしく感じたものの言い方。
友達の奥さんなら、そんなことはない、等と人の奥様と比べてみて自分の境遇を悲観したりして、どうして結婚してしまったのかと過去を悔いてきたのかも知れません。
そうしているうちに、互いの弱さにさびも付着してきたのです。

愛し合った二人は、神父の前で誓い合ったのですが、もともと他人。
生まれ育った場所も、両親も、育てられ方も異なりますから、やはりそれぞれ10人10色どころではないのであって、一生とも二暮らしても理解できない部分が一つや二つあっても当たり前、自分からすれば気に入らないところなんて言うのも、山ほど有っても当たり前なのです。

その人のことを変える事など、全く出来るはずがないのです。
同じように、過去も変えることなど出来ません。

補い合って相手の弱さを関係にあるはずだったのに、結婚を二十と四十の二回できたらいい等、冗談で言われる人がお越しになっていました。
これを、本気で実行してしまう様なアホ親父もおりますが、こいつばかりは今の選択じゃなく、もっと根深い心根があるのでしょう。
つまり、過去の育てられ方から生じてきた延長線上の自分です。

こいつと、うまく付き合いながら結婚相手と暮らしてゆく事、このためのヒントは沢山ありますが、まず他人と過去が変わらないことについては、まずおさえておきたいところです。
全く当たり前のことなんだけれど、夫婦の関係で相手を変えることに執着したり、変えられない過去を引きずってきても、当の自分自身が何ら楽しく生きることなど出来ない。

これは全くつまらない生き方だと、夫婦の関係を通して常に思いお伝えしていることなのです。
では、どうすればいいのでしょうか。
その様にお聞きになるのですが、こればかりはやはり時間をかけることが最善となります。
次回は簡単な事例をもとに、記してみたいと思います。タイトルは弱さを憎んで配偶者を憎まず。

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