鱧祭り – 味匠 寺岡 –

博多の山笠から、夏の京都に帰ってきますと、他所の祭りに現を抜かしていてはならぬと言う戒めなのでしょうか、いきなりスコールのような禊ぎを受けることとなりました。
雨が上がると、今度は蒸し暑さ。こうなりますと、否応なしに京都に帰ったことを思い出させられます。

そして夏本番だなあと、京都の夏がやってくるのです。

さて、夏の京都を語るに忘れてならないものが「祇園祭」と「大文字」。

祇園祭の「コンチキチン」の音で夏が始まり、五山の送り火には暑さが通り越してゆくのです。
四条通りに「鉾」の組み立てが始まるころから、本当の夏本番がやって来るというわけです。

ご存じの通り、祇園祭も山笠と同じく7月1日から始まっております。

吉符入りと言われる打ち合わせから、市長立ち会いの下で行われるクジ取り式。
必ず先頭を行く長刀鉾から、函谷鉾、放下鉾、岩戸山、船鉾、北観音山、橋弁慶山、南観音山の八基はクジを取りませんが、それを除く鉾は順番を決めるのも大変な様子で、クジのためのクジを引く儀式もあるそうです。

小生が顧問をさせていただいている、伊藤屋さんの社長は長刀鉾のある間之町の方です。
歴史のある彼のお家は、ある面お正月よりも祇園祭に深い意味を持っておられるようで、ご接待など頂きますと、ハモ寿司、はものおとし、はもの皮と白うりの酢の物、はものお吸い物、おちこといんげんの煮物など本当に夏の京都らしい歓待を頂きます。

こちら社長さん。いつも忙しくしていて余りお相手いただけないのですが、この時ばかりは長刀鉾の上に上げてくれたり、長刀鉾のちまきをいただいたり、長刀鉾限定扇子を頂いたりしてお相手を頂けますのも、この祭りの楽しみでもあります。

もともと、小生ははも料理が大好きなので、夏の間は毎日ほどはもを食べています。
ここでも何度かご紹介している「寺岡」さんは、お料理が本当に美味しいお店です。
夏なら、夏瓜の煮物や、しめさば、鴨ロース。

そうそう、ハモには「やきしも」もあります。
骨きりをして間もないハモを、軽く霜降り状になるまで炙るのです。


それと、大ぶりのガラス製とっくりでいただく冷酒の取り合わせが、なんとも蒸し暑さの中にいた身体を心地よくしてくれるのです。

祇園祭の話しが、また食べ物の話しになってしまいました。
ごめんなさい。

しかし、寺岡さんは本当に良いお店です。また、是非のいてみてくださいませ。

味匠 寺岡
京都市下京区仏光寺通河原町西入富永町346M.Gヒルズ1F
075-354-3600
火〜土12:00〜14:00入店
月〜土17:30〜21:30入店
日曜定休

鱧祭り – 味匠 寺岡 –」への1件のフィードバック

  1. miyagi

    でも、クエ鍋取り寄せたら、クエではなく油坊主で、胸焼けした。寺岡のふぐも、もう頼まないつもり。

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