このカテゴリが「京都での生活と彩り」なので、京都は何色なのかとグーグルローカルの衛星写真を見てみると、小生にはこれが灰色に見える。
なぜ灰色なのだろうか。
この衛星写真の使い方を覚えて以来、他の都市を見ていてもこんな色ではないので、以前から不思議に思っていたのです。
下に、京都の船岡山を中心にした京都市内の地図がある。試しに一度[航空写真]というボタンを押してみて欲しい。
何故、灰色なのか…。ずっと前から持っていた疑問。
今日「初めての京都」のお客様をお連れして、「京都タワー」に登ってみたら、その答えは一目瞭然だった。
灰色の屋根瓦が埋め尽くされているのです。
久しぶりに登った、京都タワー。
南側には新しくなって久しい京都駅の素敵なデザインは、キラキラと輝いているのだが、北側の一体の町中は正しく、灰色なのです。
そして、その灰色の屋根瓦の下には、木造の家が建ち並んでいる。
そう思うと何だか楽しくなってきた。
京都の街並みは、小生が京都に住んだ頃から変わらない、彩りをしているのである。
それは、頑として譲らず、どこが窯元なのかなど、細かいことは判らないけれど、灰色一色の「瓦」。
いつか、イギリスのヒュースローに初めて降りる前に、なんて赤色の屋根が多いことかと思った。
初めての海外、香港の九龍に降りるときた時には、黒色の屋根。
サンパウロやSydneyは白、ウランバートルは緑。アジア圏でも北京、Shanghai、台湾、フィリピン、タイ、etc.全てにおいて灰色なんてのは無かった。
国内でもそうだ。
羽田に、福岡に、千歳に、函館に青森に岩手に、松本に降りるとき灰色はない。
凄い発見だと、そう思ったら身震いした。
京都は、木造の町なんだ。
このまちには木造の建築がたっぷりと残っていて、市内の二千に及ぶ社寺仏閣、堂塔伽藍は言わずもがな。
京の町家の多くは、江戸期にまでその発祥を辿ることも出来る町家の膨大な数。
そして、祇園祭に使われる鉾をはじめ、渡月橋をはじめとした様々な木造の橋、この京都の彩りは上(衛星)から見れば灰色だけど、実は木造、木の色が香る町であることに気づいたとき、本当に嬉しくなったのでした。