小生が伏見人形を収集し始めたきっかけは「饅頭喰い人形」の逸話を耳にして気に入ったことに端を発します。
現存しております伏見人形の窯元は三カ所とされており、それぞれ持ち味が異なっていて、どの饅頭喰い人形が良いのかは求める人によって違うのですけれど、一番最初に求めたのは「丹嘉」さんのものでした。
(写真は、次に狙いを定めている「饅頭食い人形」です)
南神具店にて「高畠商店」さんをご紹介をいただき、直接この人形のいわれをお聞かせいただきまして、その際に他の作品などを拝見して一目惚れしたというわけです。
この逸話短い話しですので引用しておきます。
ある人が幼児に「お父さんと、お母さんとどちらが大切か」と尋ねたところ、この幼児は手に持っていた饅頭を二つに割って「おじさん、これどちらがおいしいか」と当意即妙に答えたという幼児を人形化したものといわれています。
そこからこの人形を部屋に飾っておくと、子ども達が賢くなると言われ、又、賢い子どもを授かると安産祈願のため用いられたり、へんねし子のまじないになるとも言われているものです。
文政二年(1819年)板行の合川亭眠和著「通神画譜」に、この人形の図がのっており、文化、文政の頃からあった伏見人形で教訓的な代表作のひとつになっています。(高畠商店)
お父さんとお母さん、どちらが大切かと大人に聞かれて、比べることなど出来ないだろうと同じ価値のものを提示して聞き返するあたり、いわゆる「A:B=C:D」で何とも大好きになったというわけです。
ちなみに、下の写真は今までに集めた中で一番のお気に入りです。
この千両箱をかかえたキツネさんは、西側に黄色いモノを置くと良いというお話しから、仮眠所の西側玄関で来客をお迎えしております。
(何だか愛くるしい感じがしませんか)
今でも月に、一体は購入しておりますから、またご紹介したい伏見人形がありましたら掲出させていただきたいと考えています。